最近、投資に関心を持つ人がじわじわ増えています。でも、みんな、何のために投資をしているのでしょう?
「将来が何となく不安だから」、「年金があてにできないから」、「投資をしてお金持ちになりたいから」等々、それぞれの理由があると思いますが、一つ共通していることがあります。それは、「今」ではなく「未来」のために投資をしているということです。
未来のためになぜ投資が必要なのでしょうか?「投資のいろは」第1回目のテーマは、「今よりも 未来のために 投資にトライ!」です。かるた形式の川柳とイラストを使って、文字どおり投資のいろはを楽しく学んでいきましょう!
目次
1.年金2,000万円問題がきっかけで投資への関心が高まる
今年、投資への関心が急速に高まる出来事がありました。年金問題です。6月に金融庁から出された報告書で、「夫65歳以上、妻60歳以上の無職夫婦の場合、老後の生活に約2,000万円が不足する」という、いわゆる年金2,000万円問題が世の中を騒がせました。
これをきっかけに、多くの人が「うちにはそんなにお金がない!」とか、「このままじゃ将来ヤバイかも!」とあせりはじめ、投資セミナーに参加したり、iDeCo(イデコ)やNISA等について調べ始めたりしているわけです。
ちなみに報告書の内容は、「平均的な年金収入の夫婦が、平均的な生活を送るためには老後資金が約2,000万円必要である」というものであり、「2,000万円の貯えがないと生活ができない」ということではありません。
少子高齢化のすすむ日本では、老後の生活費を年金だけに頼るのは難しい状況です。そのため、できるだけ早い時期から将来に備えて資金を準備しておく必要があります。
2.いま投資が必要な2つの理由
投資が必要な理由は2つ。預貯金ではお金が増えないことと、将来のお金を自分自身で準備しなければならないことです。
2-1.預貯金ではお金が増えない
将来、特に老後に不安はあるものの、「お金を準備するだけなら投資じゃなくてもいいんじゃないの?」と考えるみなさんも少なくないでしょう。投資には、元本割れのリスクがあるので、「できればやりたくない」と思うのももっともです。ですが、低金利が続く日本では、銀行や郵便局にお金を預けてもお金は増えていきません。どれだけ増えないかというと…
- 1,000万円を1年間銀行に預ける場合、利息はたったの1,000円!※
- そこから税金を引くと受取額は797円!!
※スーパー定期の例
現在、スーパー定期の金利は0.01%。多額の預金をしても預金期間が長くても金利は変わりません。ちなみに、1990年ごろには5%を超える金利が付きました。1,000万円預けると、1年で50万円(税引前)も利息が付いたのです。
- 毎月5万円を銀行の定期預金で積み立てる場合、1,000万円貯めるには16年8か月かかる※
※スーパー定期の例
低金利が続くなか、物価の上昇や増税などで家計の支出は年々増加しています。長い時間をかけてコツコツお金を貯めたとしても、その間に物価が上がれば、お金の価値が減ってしまいます。つまり、わずかでもお金を増やしたくて貯金をしているのに、貯金をしているせいでお金の価値が減るという残念な結果になっているのです。
お金の目減りを避けるためには、お金を増やさなければなりません。増やすためには、お金を運用する=投資をする必要があります。
2-2.将来のお金は自分で準備しなければならない
また、昔は、貯えがなくても「子どもの世話になる」、「退職金と年金で生活する」といった選択肢があったため、老後の心配をする必要はそれほどありませんでした。しかし時代は変わり、核家族化、退職金制度の廃止、非正規労働者の増加、少子高齢化といった社会の変化にともない、子どもや勤め先をあてにできなくなってきました。足りないお金は自分で準備をする時代になったのです。
老後の生活費は、自分が亡くなるまでかかり続けます。時間もお金も無限にあるわけではないので、できるだけ効率よく貯めて、なるべく減らさずに使いたいものです。そこで必要となるのが資産運用=投資という考え方です。
3.人生に投資という選択肢を!
投資とは「お金に働いてもらうこと」です。なるべく若いうちにお金の働かせ方を学んでおくと、年を取って思うように働けなくなったときでも、お金が自分の手足となって収入をもたらしてくれます。つまり、投資をすることによって、お金を稼ぐ選択肢がひとつ増えることになります。
残念ながら、今の日本にはノーリスクでお金を増やす方法はありません。しかし、見方を変えれば、投資を始められるよい機会でもあります。自分の将来のために、投資について学んでいきましょう。
4.まとめ:いろはの「い」今よりも未来のために投資にトライ
預貯金ではお金が増えないし、年を取ってからの生活も不安。このままじゃいけないから、何かやらなくちゃ。
そうだ、投資を学んで、今よりも前に進もう。不安もあるけど、自分の将来を少しでもよくできるかもしれない!
みな、そんな思いから投資をはじめるのです。
イラスト:岩田真衣子
※記事内容の利用・実施に関しては、ご自身の責任のもとご判断ください。
※掲載している情報は、記事公開時点での商品・法令・税制等に基づいて作成したものであり、将来、商品内容や法令、税制等が変更される可能性があります。また個別の保険商品の内容については各商品の約款等をご確認ください。