【実録】デビットカードを実際に使ってみた|そのメリット・デメリットは?

2022-04-06

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最近、少しずつ普及が進んでいる「デビットカード」。銀行の窓口ですすめられたり、広告を目にしたことのある人も多いのではないでしょうか。名前を聞いただけでは、クレジットカードとの違い、利便性などがわかりにくいものです。

そこで今回は、デビットカードを実際に使ったライターが、その活用法やメリット・デメリットを、実体験を交えて解説します。

1.どんなカード? デビットのABC

まずはデビットカードの簡単なしくみと種類について説明します。

1-1.「デビットカード」って、何?

デビットカードは、自分の銀行口座に今あるお金を使って買い物ができるカードです。利用したと同時に、口座から代金が引き落とされるしくみになっています。

現金がなくても買い物ができる点はクレジットカードに似ています。しかし、クレジットカードが「後払い」なのに対してデビットカードは「即時払い」。自分の預金残高を超える買い物はできないので、使いすぎの心配がないのが最大の特徴です。

1-2.あなたもすでに持っている!「J-Debit」

デビットカードには、いくつか種類があります。まずは、2000年から提供されている「J-Debit」。今みなさんが持っている各金融機関のキャッシュカードを、そのままデビットカードとして使えるので、申込みは不要(※)です。もちろん年会費や手数料もかかりません。
(※)一部申込みが必要な銀行もあります

百貨店や家電量販店などを中心に、国内約45万店で利用可能ですが、海外やオンラインショッピングでは利用できません。また、年末年始やゴールデンウィーク、夜間など、利用できない時間帯・期間があります。

1-3.利便性が高い「VISA/JCBデビット」

最近増えているのが、VISAやJCBなど国際ブランドのデビットカードです。各金融機関の窓口やホームページなどからの申し込みが必要ですが、ほとんどが審査不要。年会費無料のカードもあります。

オンラインを含め、VISA・JCBそれぞれのクレジットカード加盟店で使えるので、J-Debitよりも利便性が高いのが特徴です。

2.現金派ライターが、デビットカードをつくるまで

デビットカードを作ることにしたきっかけから、カード選びまでをお伝えします。

2-1.きっかけは、「手数料の払いすぎ」

私はもともと、筋金入りの「現金派」。もちろん、クレジットカードにはポイント還元などさまざまなメリットがあるのは理解していました。しかし、買い物の翌月・翌々月に「時間差」で銀行口座の残高が減るので、いま自分がいくら使えるのか、わかりにくくなってしまいます。ここが「現金派」を続けていた最大の理由でした。

一方で、現金のデメリットも感じていました。平日の日中に現金を下ろすのを忘れ、手数料がかかる夜間や休日にATMに向かうこともしばしば。気づけば、1,000円近い手数料を払っていた月もありました。「これはなんとかしたい!」と思っていたときに、現金感覚で使えるデビットカードの存在を知ったのです。

2-2.「年会費・手数料無料」にこだわったデビット選び

利便性の高いVISA/JCBデビットを作ろうと決めたものの、メインバンクにしていた都市銀行のデビットカードは、1,000円の年会費がかかるタイプ。せっかくなら、無料でおトクに利用したいと思い、思い切って別の銀行に乗り換えることにしました。

そこで目をつけたのが、店舗を持たないネット銀行。デビットカードの年会費が無料なのはもちろん、ほとんどがキャッシュカード一体型で、現金を下ろす際のATM手数料も無料(条件あり)だったのが理由です。

2-3.決め手になった「現金キャッシュバック」

私が選んだのは、ソニー銀行でした。一番大きな理由は、デビットカードの利用額に応じて、最大2%をキャッシュバックしてくれること。他のネット銀行はポイントで還元してくれるところが多いのですが、現金が戻ってくるのが魅力でした。

口座を作って約2週間、キャッシュカードと一体となったデビットカード「Sony Bank WALLET」が届き、さっそく利用をスタートしました。

3.使ってわかった、デビットカードのメリット・デメリット

「Sony Bank WALLET」を使ってみて感じたメリット・デメリットをお伝えします。

3-1.【メリット】多くのお店で現金感覚で利用可能

デビットカードを使ってみて感じたのは、利用できるお店の多さです。コンビニやスーパー、ドラッグストアなど、日常生活のあらゆる場面で現金と同じ感覚で使えます

利用するたびにメールで通知が来るほか、スマホにアプリをダウンロードすれば利用明細や残高をリアルタイムで確認できます。私はそこまでマメに資金管理をするほうではないのですが、家計簿をつけている人などにとってはかなり便利だと思います。

3-2.【メリット】ATM手数料からの“卒業”

自分でも驚いたのですが、ATMで現金を引き出す回数が激減しました。以前は月3~4回、現金を引き出していたのですが、デビットカードを使い始めてからは月1回程度に。しかも、ソニー銀行は提携ATMでの引き出しが24時間無料(月4回まで)なので、手数料を気にすることはなくなりました。

3-3.【メリット】キャッシュバックで毎月お小遣い

そしてもう一つは、月1回のキャッシュバック。私の場合は、毎月200~300円程度戻ってきます。都市銀行がメインバンクだったときは、毎年数円の利子がつくだけで、むしろATM手数料をたくさん支払っていたのを考えると、劇的な変化です。

3-4.【デメリット】使えないシーンも少なくない

とはいえ、デメリットもあります。ガソリンスタンドや一部のネットショッピングでは使えなかったほか、携帯電話料金や動画配信サービスなど、継続課金を行うサービスには使えない場合が多いようです。また、キャッシュバックやポイント還元の率は、クレジットカードよりも低い傾向にあります。

4.まとめ:デビットカードは、こんな人におすすめ!

ここまで、私の体験をもとに、デビットカードの選び方や使い方について見てきました。デビットカードの最大のメリットは、現金に近い使い方ができることです。自分が持っている以上のお金は使えないので、初めてカードを持つ学生さんや、お金の管理がニガテな人にはぴったりです。

また、利用金額をリアルタイムで把握できるので、家計を預かる主婦の強い味方にもなってくれそう。現金やクレジットカードと使い分けて、賢く利用しましょう。

佐藤 史親 (編集者・ライター)執筆:佐藤 史親 (編集者・ライター)
1987年山梨県富士吉田市生まれ。タウン紙記者、雑誌編集者として勤務後、フリーの編集者・ライターに。モットーは、きめ細かな取材・調査に基づいた記事づくり。お金に関する話題も、わかりやすくお届けします。

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