子どもたちにとって、お正月のお楽しみのひとつといえば、「お年玉」ですよね。
お金に対して、まだ認識のない赤ちゃん時代は、親が管理をしていても特に問題なかったものの、子どもの成長により、「自分で管理したい」、「欲しいものを買いたい」と子ども自身の要望が出てきます。
そんなとき、親としてどのようにお年玉を管理し、子どもたちに対応していくべきなのでしょうか?
そこで今回は、お年玉の上手な管理方法について、さまざまなパターンをご紹介します。
目次
1.実際どうしてる?数字で見るお年玉の管理方法
ほかの家庭では、子どものお年玉をどのように管理しているのか、やはりママたちにとっては気になるところではありますよね。
金融広報中央委員会が実施した「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度」の「お年玉の取り扱い」という項目をみると、小学生のうちは「家の人に渡す」と「銀行や郵便局などに貯蓄(預金や貯金)する」の2項目が目立って割合が多く、2分しているのがわかります。
■お年玉の取り扱い(2015年度) ※複数回答
取り扱い方法 | 小学生 | 中学生 | 高校生 | |
---|---|---|---|---|
高学年 | 中学年 | |||
家の人に渡す | 45.7% | 38.0% | 29.3% | 17.5% |
銀行や郵便局などに貯蓄(預金や貯金)する | 48.0% | 49.4% | 42.1% | 38.2% |
特別なものを購入する | 13.3% | 16.2% | 19.5% | 22.2% |
おこづかいで不足する分にあてる | 5.3% | 8.6% | 51.9% | 61.5% |
※金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)」2015年度より
しかし、中学年ではほぼ半々だった2項目の割合は、高学年になると「家の人に渡す」が減少する傾向にあります。
そして中学生、高校生では、お年玉を親に渡す子どもはぐっと減り、そのぶん、お小遣いの不足分にあてる子が増えていくようです。
2.どれが合ってる?子どものお年玉パターン別管理術
親の考え方や子どもの性格などによって、お年玉の管理方法は家庭によって違いが出てくるのは当然。
それぞれに合ったやり方を見つけて、上手にお年玉を管理していくためにも、パターン別の管理方法をご紹介します。
2-1.子ども名義の口座で親が全額管理
親戚一同からもらう子どものお年玉は、合計すると結構な金額になるものです。
そのため、まだ子どもが幼く、お金の使い道がわからないうちは、親がしっかり管理しておく必要があります。
しかし子どもたちが徐々に成長し、お金に対する認識が高まるにつれ、自分がもらったお年玉をママに取り上げられたような気持ちになってしまうこともあります。
そこで、子ども名義の口座を一緒に作りに行くことで、子ども自身のお金であることをきちんとアピールし、納得させた上で、ママがきちんと管理することができるのです。
2-2.一部を子どもに渡して、残りは貯金
足し算、引き算ができる小学校3年生以降におすすめの方法です。
お年玉は子どもにとってお正月の一大イベントでもあるため、ご褒美として一部を子どもに渡して、自分自身で管理させるのは、お金の教育という面ではよい機会になります。
計画的にお金を使う方法について、あらかじめ親からレクチャーしたうえで、渡したお金の使い道については、親は口出ししないようにしましょう。
そのまま好きなものを購入するのか、お小遣いの不足分にあてて管理するのか、子供の自主性を育むためにも、信頼して任せるというのも、大切なことです。
2-3.子ども名義の口座で貯めて子どもが管理
あまり無駄使いをせず、コツコツ貯めるのが好きな子どもにはおすすめな方法です。始めるなら、小学校高学年頃からが適しています。
月々決まったお小遣いを渡さず 、お年玉で貯めたお金で日々の暮らしをやりくりしていくため、お金の管理を実践的に学ぶ機会になる反面、ママとしては不安を感じることが多いでしょう。
そのため、実際始める前には、お金の使い方について、子どもと親でしっかり話し合い、使い方の最低限のルールはあらかじめ決めておくようにしましょう。
3.お年玉で金銭感覚を磨く方法とは?
お年玉は、子どもたちにお金の存在を意識させるよい機会にもなります。
お金の教育がなかなかできていない・・・というご家庭であれば、お年玉をもらうタイミングに子どもたちの金銭感覚を磨くレッスンを行ってみるのはいかがでしょうか?
3-1.お小遣い帳をつける
お年玉の一部を子どもに渡す場合は、どのように使い、残高はいくらなのかを意識させるためにお小遣い帳をつけさせるのがおすすめです。
何に使ったかわからないという事態を避け、さらに計画的にお金を使うことの大切さを小さいうちから学べます。
3-2.一緒にお買い物体験をしてみる
年長さんや小学校低学年のうちは、お年玉のお金を自分で管理したり、1人でお買い物には行けなかったり、お金の扱いがまだ未熟な時期。
ママと一緒にお買い物を体験することで、金銭感覚や市場感覚を身につけるよい機会でもあります。
その際は、「クッキーは200円だね」、「ラムネは100円だよ」といった具合に、ママから積極的に声掛けをして、商品によって価値が異なることを伝えてみましょう。
使えるお金の額も事前に設定しておくことで、予算内で商品を選んで買い物する方法を学び、欲しいものが何でも買えるわけではないということを理解することができるようになります。
3-3.お年玉の管理や使い方を子供と話し合う
お年玉の使い道については、親が一方的に決めてしまうのではなく、子どもの意見も取り入れることで、お金に対して当事者意識を持つことにつながります。
さらにお年玉の用途は、「将来欲しいもののために貯めるお金」、「今欲しいものを買うお金」、「使わずにとりあえず貯めるお金」というように、目的を明確にし、子どものお金に対する意識や計画性を高めましょう。
4.まとめ:お年玉の管理で子どものお金教育を実践!
「お金の管理を、子どもに任せるのは不安…」という気持ちから、お年玉を一方的に親が管理したくなるのは、親心のひとつと言えるでしょう。
しかし、せっかくお金に関心を持つタイミングなのだからこそ、この機会に子どもたちの意見を取り入れつつ、お金に対する知識や管理術を身につけさせるのも、おすすめですよ。
※本記事は2018年12月時点の情報をもとに作成しています。
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