子どもが成長するにつれ、仕事から離れていたママも社会復帰を考え始めるタイミングがそれぞれあるのではないでしょうか。しかしブランクが長いと再就職が難しいケースもあり、ママも自信が持てずなかなか一歩を踏み出せないという現実もあります。
そこで今回は、ママが再就職する際に役立つ資格をご紹介。資格のために勉強する余裕もないというママには、未経験でも手に職をつけられるお仕事についても解説します。
目次
1. 子育て・家事・仕事の両立をかなえる!子育てママにおすすめの資格
再就職をしたい多くのママにとって、子育てと家事との両立は考慮するポイントの1つでもありますよね。パートでも正社員でも需要があり、身につけておくと再就職の際に有利になる資格をご紹介します。
1-1. 子育てしながら働くママ多数!高需要の「医療事務」
病院の受付や医療費の計算など、病院など医療機関のさまざまな場所で活躍できる医療事務の仕事。
医療機関は全国どこにでもあり、需要が多いため、就職しやすいという点があげられます。また出産後も仕事を続ける人が多く、年齢を気にせず働き続けられるという魅力があります。働き方も比較的融通がきくため、フルタイムで働くこともできれば、午前中だけといったようにパートタイムで働くこともできます。
医療事務の仕事に就くにあたって、資格は必要とされません。ただ、経験が不足している場合に知識の証明になること、さらに職場によっては待遇がよくなることもあるため、医療事務関連の資格を取得しておいて損はありません。特に、仕事のブランクが長いママや医療事務未経験のママには取得をおすすめします。
医療事務関連の資格は数十種類以上あると言われており、いずれも民間資格です。もっとも認知度が高いのが「医療事務技能審査試験(メディカルクラーク®)」。さらに医療現場で評価が高く、採用面・給与面で優遇されるケースが多いのが「診療報酬請求事務能力試験」。未経験で医療事務の仕事に就きたいと考えているママは、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか?
受験料については医療事務技能審査試験(メディカルクラーク®)が7,700円(税込)、診療報酬請求事務能力試験は9,000円(税込)。資格取得のため通信講座を活用する場合は、医療事務技能審査試験(メディカルクラーク®)、診療報酬請求事務能力試験ともに、4万円前後~6万円ほどの受講料が目安となります。
1-2. 経理希望なら「日商簿記検定試験」
子育て中のママが再就職する場合、特に人気なのが一般事務や経理事務の仕事。
営業などの職種と比べて、ノルマもなく残業も少ないケースが多いため、安定的に長く働ける仕事として人気を集めています。そのため、簿記の資格は持っておきたい王道の資格と言えるでしょう。経理事務の募集では一般的に「簿記2級以上」が応募条件となっている場合が多く、資格がなければ応募さえできないこともあるため、再就職までに取得しておくのが望ましいです。
日商簿記検定試験の受験料は、合格率が4~5割と比較的手が届きやすい3級で2,850円(税込)、少し難易度が上がる2級が4,720円(税込)。通信講座で集中的に学ぶ場合は、3級で1万円程度、2級で3万円程度の受講料がかかります。2級と3級をセットにした講座もあります。
1-3. お金の専門家「ファイナンシャルプランナー」
お金に関する幅広い知識を持ち、税金や年金、保険、資産運用、相続・贈与、家計管理、老後の生活設計などの提案をするファイナンシャルプランナーの仕事は、まさに「お金の専門家」と言えるでしょう。
銀行や証券会社、保険会社といった金融機関だけでなく、不動産や住宅関連会社など、さまざまな業種で求められる資格でもあるのです。活躍できるフィールドとして、金融・保険業界はもちろん、一般企業でも労務や福利厚生の知識のある人材としてニーズがあります。また、お金に関する知識が身につくので、日常生活にも役役立ちます。
ファイナンシャルプランナーには、国家資格である「FP技能士(1級~3級)」と民間資格である「AFP・CFP」の2種類があります。FP技能士は、試験に合格すれば生涯有効ですが、AFP・CFPは資格の更新が必要です。「まずは資格を取りたい」という人は、FP技能士にチャレンジするとよいでしょう。
FP技能検定の受検料は、初心者でもチャレンジしやすい3級が、学科3,000円、実技3,000円の合計6,000円(非課税)、2級が、学科4,200円と実技4,500円の合計8,700円(非課税)です。2級、3級とも、学科のみ、実技のみの受検も可能です。
合格を目指して通信講座を受講する場合の費用は2級が3~6万円ほど。2級とAFPの資格を同時に取得できるのが一般的です。質問や添削などの学習サポートが受けられたり、WEB講義が受けられたりとサービス内容によって金額が異なるため、内容と料金のバランスを見ながら自分に合った講座を選ぶとよいですね。
※上記各資格の受験料は2022年3月時点の調査によります
2. 未経験からでもOK!手に職をつけられるおすすめの仕事3選
ここからは、資格がなくても比較的目指しやすく、手に職をつけられる仕事を3つ紹介します。
2-1. 独立・開業を目指せるボディセラピスト
マッサージや整体などのお客様の身体に触れて施術を行うボディセラピストは、未経験からでも応募ができる求人が多いのが特徴。
研修制度が整っている企業も多いため、入社後にマッサージの技術を習得することが可能です。就職する前に、施術の際に必要となるリンパの流れやツボ(反射区)、アロマオイルなどの知識を学んでおくと、よりスムーズな実践につながりますよ。
お客様の心と身体を癒すボディセラピストの仕事は、奥が深く極めようと思えばどこまでも学べる分野でもあります。経験を積むことで、将来は独立・開業を目指すこともできます。
2-2. 在宅で仕事ができるWebライター
最近ではさまざまなWebメディアが増えているため、未経験からでもライターにチャレンジしたり、自分でWebメディアを作って発信したりすることで仕事につながるという時代になっています。
未経験からのスタートとなると、1文字1円に満たないような安い仕事もありますが、前職の経験などを生かすなど活躍の場を増やしていくことで実績もでき、単価も倍以上のお仕事に恵まれるようにもなります。在宅でフリーランスとしても活躍できるため、子育て中のママにぴったりの仕事ですが、未経験から安定的に収入を得られるようになるためには、努力と時間を要します。
ブログやSNSを活用して、個人の発信力や企画・構成力を養ったり、フォロワーを増やして注目度を高めたり、日頃から発信することを実践しておくとライターとしてのチャンスも広がるでしょう。
2-3. スキルが身につくWebデザイナー
まさに「手に職」ともいえるWebデザイナーの仕事は、ママ向けにWebデザインの講座があるほど、あらためてWebデザインについて学びたいというママも多いようです。
センスや腕があれば、フリーランスとして活躍できる道もあるため、子育てとの両立を考えるママにとってメリットは大きいよう。しかし最近はWebデザインができる人は増えているため、付加価値としてマーケティングスキルやSEOの知識、サイトへのアクセス分析ができるとさらに売りになるでしょう。
全くの未経験からWebデザインを学ぶには、やはり講座を受けるのが近道。通信で学ぶ場合でも15万円ほど、みっちり勉強したい場合は30万円ほどの受講料がかかります。手に職をつけられる分、覚えることや身につけなければならないスキルが多いため、どうしても時間とお金がかかってしまうという側面があります。
3.まとめ:勇気を出して働くことへの一歩を踏み出してみよう!
子育てに明け暮れていた時期から一転、一人の社会人として再就職をするのは環境がガラリと変わるため、勇気がいることですよね。しかし新しいチャレンジは失敗することもあるけれど、必ずプラスの出来事も同時に運んできてくれるもの。
ぜひ新しい年に向けて、社会復帰への第一歩として、今後のライフプランを練ってみるのもおすすめです!ぜひ参考にしてみてください。
大学卒業後、IT企業や翻訳会社を経て、出産を機にライターとしての活動を開始。子育てや女性の生き方の分野を中心に、ママがよりよく子育てを楽しむための情報をわかりやすくお伝えしています。
※記事内容の利用・実施に関しては、ご自身の責任のもとご判断ください。
※掲載している情報は、記事公開時点での商品・法令・税制等に基づいて作成したものであり、将来、商品内容や法令、税制等が変更される可能性があります。また個別の保険商品の内容については各商品の約款等をご確認ください。