子どもの保険ってどんなもの?種類や加入時期を検討しよう

  • 公開日:2020年08月26日
    最終更新日:2022年04月06日
  • 医療保険

2022-04-06

https://www.kurashino-okane.com/medical-insurance/kodomo-hoken/

子どもが将来にわたって困ることがないように、できる限りの備えをしてあげたいというのが親心でしょう。

その一つとして、早くから保険加入を検討する方も多いようです。

まずは子どものための保険にはどのようなものがあるのか、そして加入を検討する際のポイントを解説したいと思います。

この記事は、ほけんペディア®の許可を得たうえで転載した記事となります。
■元記事:https://hokenpedia.itcstg.jp/iryouhoken/kodomo-hoken/

子どものための保険

こどもが加入できる民間の保険商品には、どのようなものがあるでしょうか。代表的な商品を解説したいと思います。多くの場合、契約者=親、被保険者=子ども、とする契約スタイルが多いようです。

こども保険

一般的に、こども保険は「お祝金」、「育英年金」、「医療保障」という3つの要素からできています。

①「お祝金」

小・中学校、高校、大学への進学時にまとまった資金を受け取ることができます。

【積立期間】を設定し、保険料を積み立てていきます。被保険者である子どもの年齢で10歳まで、15歳まで、18歳までというように選択することができます。積み立てる期間が短いほど返戻率(戻り率)は高くなりますが、月々の負担は大きくなります。

【受取時期】は、積み立てた資金を受け取るタイミングになります。12歳時(小学校卒業)、15歳時(中学校卒業時)、18歳時(高校卒業時)にそれぞれ受け取れるものや、商品によっては受取りは18歳時のみと決まっているものもあります。

受け取る時期が遅いほど返戻率(戻り率)は高くなりますが、大きな資金が必要となる大学への受験や学費を目的と考える人が多いため、満期の年齢を高校卒業時に合わせている商品が多いようです。

また、契約者(多くの場合は親)が万が一死亡した場合は、その後の保険料の支払いが免除されるようになっており、そのような場合でも受取時期が来れば、全額保険料を支払った場合と同額の学資金を受け取ることができます。

このような理由から、販売会社によっては学資保険という名前で販売されています。

②「育英年金」

契約者(多くの場合は親)が万が一死亡した時に、被保険者(子ども)が死亡保険金や、育英年金を受け取ることができ、その後の生活費や学費に充てることができます。いつまで、いくら受け取れるのかは商品やプランによって違います。

③「医療保障」

子どもの万が一の病気やケガで入院・手術などをした時に給付金を受け取ることができます。

それぞれ受け取れる金額は、販売会社やプラン、掛金によって違います。また、子どもが他人にケガをさせたり他人の物を壊したりした時の補償など、他にも様々な特約(オプション)をプラスできる商品もあります。

子ども保険は学資金の積み立てと、子供の身の回りの保障に重点を置いており、様々なアクシデントに対応できるように考えられています。

一般的な保険

「子ども用」という訳ではなく、一般の生命保険や医療保険、ガン保険にも、子どものうちから加入できる商品があります。

特に、「終身医療保険」や「終身ガン保険」については、以前は年齢制限があり子どもが加入することができませんでしたが、現在では産まれたばかりのゼロ歳児でも加入できる商品が登場しています。

内容は大人が入る商品と同様です。つまり保険料は一生涯変わらず、保障も一生涯続きます。このような商品に子どものうちから加入しておくと、月々の保険料をかなり低く抑えることができます。

また、保険料の払込期間を15歳、20歳と設定できるものもあるので、そのようなタイプを選択すると、成人した後は保険料の支払いはなく保障は一生涯受けられることになります。

いずれにしても、新社会人になるタイミングで加入するよりは毎月の保険料負担を抑えることができるので、早くから準備することによる効果は大きいでしょう。

加入するときに考えたいこと

前述のような保険加入を検討する場合、とにかく保障範囲が広いものほど安心、と簡単に結論づけることはできません。

内容をひとつひとつ吟味し、必要な保障かどうか、また保険料を支払うだけの意味があるかどうか確認することが大切です。

まず、「祝金」や「学資積立」であれば、どのタイミングでいくらの資金を準備したいのか、積み立ては何歳までできそうかを確認しましょう。

今はムリなく積み立てられる金額でも、子どもが大きくなるにつれて出費は増えていくものです。

また、月々の保険料だけでなく、トータルいくら積み立ててトータルいくら受け取れるのか、総額をチェックすることは必須です。

次に、「育英年金」などの親の死亡保障については、そもそも現在加入している生命保険や、勤務先の死亡退職金や弔慰金、国の年金(遺族年金)などを確認する必要があるでしょう。

最後に、「医療保障」についてはまず、お住まいの地域の自治体の助成制度を確認しておきましょう。子どもの医療費は都道府県が助成している上に、市区町村が上乗せの助成を行っているところもあります。

助成の内容は自治体によって異なりますが、中学3年生までは通院や入院時の医療費負担がゼロという自治体も多くあります。

医療費そのものはほぼかからないとすれば、子どもの病気・ケガの時にはどのような費用が発生するか考える必要があります。

<参考>
東京都福祉保健局「乳幼児医療費助成制度」:
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/josei/marunyu.html
東京都福祉保健局「義務教育就学児医療費の助成」:
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/josei/maruko.html

まとめ

今回は子どもが加入する保険について簡単に解説しました。大人が保険加入を検討するのと同様、必要な保障かどうか、また保険料に対して受け取れる金額が妥当かどうか丁寧に確認する必要があるでしょう。

今現在だけでなく、長期的なライフプランに合わせた保険商品を選択すること、また商品内容だけでなく国や自治体の制度など周辺情報も確認することで、過不足のない効果的な準備ができると思います。

執筆:宮脇 英寿(CFP®資格))中学高校の数学教師を経てファイナンシャルプランナーの道へ。「100歳まで元気に生きるためのライフプランニング」が独身者、家族世帯を問わず好評である。年間100世帯以上の個別相談に対応しながら、確定拠出年金や住宅ローン、ねんきん定期便の見かた等各種セミナー講師も担当。プライベートでは小・中・高校生の3人の子どもの子育て中である。

■保持資格:CFP®資格、住宅ローンアドバイザー、宅地建物取引士

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