突然のケガや病気に備える医療保険。医療保険に加入するなら、掛け捨て医療保険がいいことをご存知ですか?
入院などをした場合には医療費以外の自己負担分も大きく、結局10万円単位でお金がかかることはよくあることです。こういった場合に備え、ある程度の年齢に差し掛かったら、誰しも一度は医療保険への加入を検討するべきです。しかしこのような万一の備えのために高い保険料を払って日々の生活を圧迫してしまっては本末転倒です。
そこでおすすめしたいのが、今回紹介する掛け捨て医療保険です。
掛け捨て医療保険ならば、保険料を最低限に抑えつつ、万一の事態には充分な保障を受けることができるのです。また保険料が安い、商品が豊富、保険の見直しがしやすい、信用リスクがほとんどない、という4つのメリットがあります。ここではそれらをじっくり解説していきますので、この記事をぜひ参考にして、掛け捨て医療保険を上手に活用してください。
目次
1.掛け捨て医療保険とは?
掛け捨て医療保険とは、保険料が掛け捨てであるタイプの医療保険のことです。保険料が掛け捨てであるというのは、支払った保険料が戻ってこないという意味ですので、基本的に貯蓄性はありません。
しかし、保険料の安さをはじめとして様々な利点があり、現在では掛け捨てタイプを選ぶことが医療保険における主流となっています。
2.掛け捨て医療保険の4つのメリット
掛け捨てという言葉からはあまり良い印象がしないかもしれませんが、掛け捨て医療保険には以下のようなメリットがあります。
2-1.保険料が安い
掛け捨て医療保険の最大の利点は保険料の安さです。プランにもよりますが、貯蓄型医療保険の保険料が月々5,000円といった金額になるのに対し、掛け捨て医療保険の保険料は月々3,000円以下におさまることがほとんどです。安い商品になると、毎月の保険料が1,000円以下というものもあります。
2-2.商品が豊富
現在、医療保険においては掛け捨て型の商品の人気が圧倒的に高くなっています。そのことから各保険会社も力を入れており、掛け捨て医療保険の商品ラインナップは豊富で、選択肢も幅広いです。特約の少ないシンプルな商品は内容がわかりやすく保険料も安いため、特に高い人気を誇っています。
2-3.保険の見直しがしやすい
貯蓄型医療保険では、途中解約の際にもらえる解約返戻金がこれまで支払った保険料を大きく下回ることが多く、保険の見直しがしにくいというデメリットがあります。一方掛け捨て型保険は、もともと加入するほうにも、掛け捨てという意識がありますから、途中解約時にお金が戻ってこなくとも、特に損をしたと感じることは少ないでしょう。結婚や出産などライフスタイルの変化に応じて保険の見直しをストレスなくおこなうことができます。
2-4.信用リスクがほとんどない
掛け捨て医療保険では支払った保険料が戻らないことは先程説明した通りです。これは一見デメリットにも見えますが、裏を返せば信用リスクがないと考えることもできます。そもそも保険料は戻ってこないという前提なので、保険会社が倒産してしまった際にも損をしない可能性が高いのです。
3.貯蓄は自分自身で
掛け捨て医療保険には貯蓄性はありません。しかし、「貯蓄ができないのか?」というとそうではないのです。
たとえば、5年ごとに健康お祝い金(入院給付金の10倍)が出る貯蓄型医療保険に30歳女性が加入した場合、保険料は月々4,500円くらいとなりますが、同じタイプで健康お祝い金のない掛け捨て型医療保険の場合、保険料は月々3,000円くらいとなります。毎月払う額に1,500円の差があり、その分を貯蓄にまわせば、年間で1万8,000円、10年間で18万円、20年で36万円もの貯蓄となります。
お祝い金は5日以上入院するともらえないなどの制限もあることを考えると、わざわざ医療保険を使って貯蓄をしなくても、掛け捨て医療保険で保険料を抑え、浮いたお金を積み立てることで十分な貯蓄が達成できるのです。
■貯蓄型保険と掛け捨て保険の貯蓄比較
貯蓄型医療保険:入院日額1万円、お祝い金10万円(5年ごと、5日以上の入院がない場合)、保険料4,500円
掛け捨て医療保険:入院日額1万円、保険料3,000円+1,500円を積立
貯蓄期間 | 貯蓄型医療保険 (お祝い金の額の合計) | 掛け捨て医療保険 (1,500円ずつ積立) |
---|---|---|
5年後 | 10万円(*) | 9万円 |
10年後 | 20万円(*) | 18万円 |
20年後 | 40万円(*) | 36万円 |
(*)お祝い金は5日以上の入院が一度もない場合の満額となります。必ずこの金額を受け取れるわけではありません。
4.まとめ:医療保険は基本掛け捨てで決まり
そもそも医療保険は万一のリスクへの備えであって、貯蓄を目的にしたものではありません。そういった点で、医療保険は「掛け捨て」というスタイルに適した保険商品だということができます。起きるか起きないかわからないリスクにかけるお金は最低限にして、浮いた分のお金を自らで貯蓄・運用していくこと。これが一番の得策なのです。
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※掲載している情報は、記事公開時点での商品・法令・税制等に基づいて作成したものであり、将来、商品内容や法令、税制等が変更される可能性があります。また個別の保険商品の内容については各商品の約款等をご確認ください。