終身医療保険をご存じですか。今回は終身の死亡保険との違いとともに、終身医療保険のメリット・デメリットを解説します。
目次
1. 医療保険とは?
病気やケガで入院や手術が必要となった場合に給付金を受けることができるのが医療保険です。医療保険は、誰にでも起こりうる入院などに、比較的安い保険料で備えることができます。医療保険を保障が続く期間で分類すると、一生涯続く終身医療保険と、その期間が決まっている定期型医療保険の2種類があります。
2. 終身医療保険のメリット
終身医療保険と定期型医療保険、ご自身にとって最適な医療保険はどちらか判断するためにも、終身医療保険のメリットを確認しましょう。
2-1. 保障内容が変わらない
終身医療保険は、一度加入すれば生きている限り保障を継続できます。仮に、健康状態が途中で悪化した場合でも保障内容が変わることはありません。年齢が高くなるにつれ病気になるリスクが高まるため、老後までの医療保障を確保できるのは安心です。
2-2. 保険料が変わらない
終身医療保険は、保険期間が一生涯続き保険料が変わりません。固定費となるので、家計の管理がしやすくなります。いっぽう、定期型医療保険は保険期間が終了しても更新すれば同じ保障で続けられますが、同じ保障でもそれまでより保険料が高くなります。
3. 終身医療保険のデメリット
終身医療保険のデメリットは次のとおりです。
3-1. 定期型医療保険より保険料が高くなる
定期型医療保険に比べて終身医療保険のほうが、月々の保険料の金額は高くなります。しかし、定期型医療保険を老後まで継続した場合は、更新の度に保険料が上がり続けるため、終身医療保険のほうが総額では割安になります。
3-2. 途中で保障内容を見直ししにくい
保障内容が変わらないことがメリットと説明しましたが、時にデメリットとなることもあります。医療技術の発達や医療制度の変更にともない、新しい保険が次々と発売されています。定期型医療保険であれば更新のタイミングで新商品に乗換えることもできますが、終身医療保険は一生涯保障内容が変わらないため、変化に対応することはできません。
4. 終身医療保険の保険料の支払い方
終身医療保険は、保険料の払込みが一生涯続く終身払いと60歳までなど払込期間を定めた有期払いから保険料の支払い方を選択できます。
終身払いの場合、老後も払い続ける必要がありますが、毎回の保険料を抑えることができます。
いっぽう、有期払いの場合は払込みが一定期間で満了する分、毎回の保険料は高くなりますが、払込みを早く済ませることができます。
5. 終身保険と終身医療保険の違い
ここまで医療終身保険について解説してきましたが、同じ終身という用語のついた保険に終身保険があります。どのような違いがあるのでしょうか。一般的に終身保険は、亡くなった際の保障が一生涯続く、終身型の死亡保険を指しています。主に終身保険はお葬式代として活用されることが多いです。そのため、入院などに備える医療保険とはそもそも異なる保険です。
■終身保険と終身医療保険の違い
5-1. 終身(死亡)保険は解約返戻金がある
保障内容以外の違いとして、解約時のお金の動きが異なります。終身型の死亡保険の解約時には保険料の一部が積立てられているため解約返戻金を受取ることができます(貯蓄型)。保険料の払込みを終えてから解約すると、多くの場合、それまで支払った保険料と同等または上回る金額を受取ることができます。ただし、保険料払込期間終了前に解約をすると返戻金の額が払い込んだ保険料を下回ることもあります。
5-2. 終身(死亡)保険は解約返戻金がある
いっぽう、終身医療保険は多くの場合、解約返戻金がありません。終身医療保険の有期払いを選択すると、若いうちから老後までの保険料を先払いすることとなります。何らかの理由で保険を長期継続できなかった場合、割高な保険料を払ったことになるため注意が必要です。
6. まとめ:終身医療保険を正しく理解しよう!
終身医療保険についてご理解いただけましたか?終身医療保険は一生涯変わらない保険料で保障を持てることが特徴です。メリット・デメリットを考慮した上で、ご自身に最適な保障を持ちましょう。
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